中断前の最終戦、これまで活躍してきた藤山選手が古巣へ復帰することが決まり、彼が参加する最後の試合でもあった。移籍するか留まるか苦渋の決断をした選手に対して、気持ちよく送り出すためにも当然勝利が相応しかった試合だった。しかし、前半は精彩を欠き、悔しいドローで終わった。前節が逆転で勝利しただけに、勝ちきれなかったことに、好調に陰りが見えたような気もする。
1ヶ月以上の中断期間を経て、始まった後半最初の試合は、その不安を払拭するかのように、2−0で上位の宮崎に勝利した。前節での不安は杞憂に思われたが、次節、盛岡戦ではたったシュート2本というまたも精彩を欠く試合で、0−1の敗戦。「今年もダメか」と思わせるに十分な結果だった。混戦のJ3だから終わってみるまでわからないけれど、昨年までの経過を知る人の多くはそう思ったのではないだろうか。少なくても私はそう思ってしまった。
そんな中で、私が注目するのは、背番号15、宮阪選手だ。今年明らかにチームの潮目を替えた天皇杯川崎戦には、ベンチ入りしていないし、低迷を続けた序盤戦でずっと先発を続けていたけど、まったく注目していなかった。でも、後半出場したホームでの岐阜戦での活躍に強い印象を植え付けられた。「こいつが活躍すれば勝てる」
それは、それ13節以降の勝敗と、宮阪選手がどう絡んだかで、実証さ入れたと思っている。
13節の沼津戦。アディッショナルタイムでの劇的な勝ち越しゴール。クロスをあげたのは水谷選手だったが、そこにつなげるのに、相手選手からボールを粘ってキープしたのは宮阪選手だった。
14節の岐阜戦では、クロスをあげる選手にボールを供給したのは宮阪選手だった。2点目のサイドチェンジのロングパスは実に絶妙だった。
15節引き分けた横浜戦。後半出場で2点目のゴール、絶妙なフリーキックでゴールを演出した。この試合、あまり宮阪選手のパス回しがうまくいっていなかった。なので、引き分け止まりだった気がする。
16節宮崎戦は、先発出場。あまりパッとしない前半、宮阪選手の思い切ったロングシュートがゴールネットを揺らし先制、試合を有利に動かし、2−0で快勝。
しかし、17節は先発出場したものの、宮阪選手にボールがうまく集まらず、前述の通りシュート2本しか打てず敗戦。すべては、宮阪選手g。
さて、今日の富山戦はどうだろうか。