第18番札所までは、長野市近郊、比較的遠い筑北村でもいくつかの札所が集まっていたので行きやすかったが。第19番札所の菩提寺は、飯山市にポツンとひとつだけ独立している。なので、この日はこの一寺を目指し北上した。
菩提寺へのアクセスは、いつも野沢温泉へ向かうルート。国道117号から千曲川にかかる赤いトラスト橋の大関橋へと右折する。さらに山の方へと入り込むが、どこか取り残された感のある集落の坂道を登っていくと、大きな仁王門が現れる。前にどうしてこんなところにこんな立派な門があるのかと不思議だったが、その先には由緒あるお寺があったからなのだ。
神社と寺が密接な関わりを持っていた時代に、大きな力を持っていた小菅神社がそこにはあったのだ。
小菅神社の里宮を越えると目的の菩提寺があり、さらに登っていくと行き止まりになるが、そこからは小菅神社の奥社へと続く参道が現れた。
小菅神社の奥社へと向かう石段(石畳)の入り口にある案内板には下記のように書かれていた。
(中略)
小菅神社は役小角創建をを伝え、馬頭観音を本地とし、熊野、金峯、白山、立山、山王、走湯、戸隠の諸社を勧請し、八社権現を祀る。中世は小菅神社元隆寺と称し、京都禅林寺(岩王子神社の別当)の荘園に属し、戸隠、飯綱とならんで修験の道場として著名であった。
小菅神社奥社までは約1時間。杉並木に挟まれて延々と続く石段に心惹かれたが、「クマ出没注意」の立て札を見て、今度にしようと迷わず決めた。休日ならきっともっと人がいるに違いない。
石段の脇にある護摩堂によるといよいよ菩提寺へ。
第19番菩提寺
菩提寺は、小菅神社の鳥居を少し下がったところにある。ちょうどなにやら工事中でバタバタとしていた。
観音堂は墓地を挟んで隣接していた。参拝しようと堂内に入ると灯りもともり、きれいにされていて、なぜか地元の人たちの愛を感じた。愛されている観音様なんだろうなとなぜか思った。
参拝を終えるとハートの形をしている北竜湖のほろりにある文化北竜館の湯につかった。北竜湖はハートの形をしている湖で、その形も最上階の温泉から見ることができた。北竜湖湖岸は林道になっていて、手頃な林道走行も楽しめる。