昨日の深夜、テレビで放送された映画「ゴシカ」を観ました。
刑務所の受刑者をカウンセリングする医師が、ある日目覚めると、殺人犯、しかも精神に異常をきたしているとして隔離されている。本人はまったく殺人を犯した覚えも、自分が異常をきたしているという自覚はないのに、誰も彼女の言うことを信じようとしないのです。
この映画は、ホラー的要素もあったし、精神の異常という設定もあったのですが、これによく似ていると思い出されたのが「ダイイング・アイ」でした。
ダイイング・アイは、交通事故で、幸福な生活を送っていた女性をひき殺してしまったバーテンダーの物語なのですが、何かが少し変なんです。
ともに、主人公がおかれている状況を理解するまでに、しばらく時間がかかり、そして、謎解きにさらに時間がかかります。どういうシチュエーションなの? それで犯人は誰なの? 2重にミステリーが展開します。ゴシカもダイイング・アイも、この構造の面白さにもひかれるストーリーです。
私の満足度:★★★★☆
ダイイング・アイ 1680円
(小説宝石1998年2月号〜1999年1月号連載)