いつのまにか自分が物語の主人公になっている。それが、小説に没頭するおもしろさ。いつもの自分とは違うシチュエーションに酔いしれて、迷い、悩み、笑い、泣く。でも現実ではないので、どこかに第3者的立場も残し、苦しくなるとそこから逃げ出していく。
またまた東野圭吾という作家はすごいなぁっと感心させられた作品でした。だれしもが、もし、こうなったらって仮定できそうシチュエーションの中で、いろんなことを考えさせてくれる。そして、推理小説的な部分も残している。手紙、秘密とどんどんと東野圭吾に引きずり込まれていく。
ただ、もし、この主人公が自分なら、絶対にこんな結末にはならなかったと思う。どこがどう違う展開になるのかは秘密ですが。
広末涼子の文章もおもしろかった。映画もぜひとも見てみたくなった。
私の満足度:★★★★☆