秋山郷から栄村へ

 ショートツーリングに。今日のメインの目的地は秋山郷の「小赤沢温泉楽養館」と栄村町中にある「百合居温泉」だ。
 どちらも、いつか必ず行こうと思っていたのに、今日までなかなか行けなかった。
 須坂から北信濃くだもの街道(須高地区広域農道)を走り中野へ。そして山ノ内町から奥志賀林道(県道502号)を走り秋山郷へ。秋山郷からは行き止まり国道、国道405号で津南町へ下り、津南町からは国道117号を南下した。
 往路は、どちらかというと抜け道ルートだ。北信濃くだもの街道は、須坂周辺では、善光寺平を左手に、果樹園の中を快走できる。山ノ内から奥志賀林道入口までは、セローにはきつい上りのワインディングだが、奥志賀林道(完全舗装)に入ればセローな道。沢沿いを走るくねくね道だ。交通量は少ないが、ヤマメの釣り場らしく、この時期は時折車が止まっている。観光客の往来もあり、県外ナンバーと多くすれ違う。
 奥志賀林道から秋山郷へと折れると道はさらにくねくねとなる。そして、8月初旬だというのに道路脇には雪の固まりまで見られるようになる。気づかないうちに標高はだいぶ高くなっているようだ。
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▲秋山郷へと折れると道の両側に草木が迫る

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▲GPSデータによれば標高は1200〜1300mぐらいだが、この残雪

 目的地の楽養館に近づくとようやく民家が見られ集落となるが、懐かしい感じのする木造板張りの建物が目につく。楽養館もそんな建物のひとつだった。

 平日のお昼、温泉には先客が1組。その一組とちょうど入れ違いにお風呂へと入る。茶色の湯船に心が躍る。大きな湯船がだいたい肩までの深さで、浴槽のふちのところはちょうど座れるように段がついている。小さな湯船は寝転がるとちょうどいい深さの寝湯。2つの湯船は間が仕切られているようだが、丸太のような木(温泉成分で覆われていてその実際はわからない)が渡されているだけで、浴槽はつながっている。湯の温度は体感で長湯もできるぬるめ。40度ぐらいじゃないかなぁと思われる。硫黄臭はしないが、湯をなめると塩味をはっきりと感じる。露天風呂はないが、天井は高く、一方がガラス張りで閉塞感のない明るい浴室だ。木のぬくもりを感じられる建物で、源泉掛け流し、ぬるめの濁り湯につかっていると気分がとてもリラックスできる。
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▲10人は入れそうな浴槽

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▲左が食堂と休憩所、右が浴室

小赤沢温泉楽養館
私の満足度:★★★★★
   お湯:★★★★★
   景色:★★★
   情緒:★★★★★

 湯上がりには食堂でざるそば(700円)を食べた。田舎そば然とした濃い色の麺は、大好きだが、味はもうひとだと感じた。
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▲そばの風味がもうひとつ

 食事を終えると国道405号を下った。3桁国道らしい細くくねくねとした国道の途中には、観光名所も点在しているが、それは次の機会にと栄村市街へ向かった。

 第2の目的地「百合居温泉」を目指した。その前に、そばの口直しをかねて温泉近くの中華料理屋「樓蘭」を目指した。だいたいの場所は地図で見ていたが、土地勘もなく行ったり来たり。ようやく案内板を見つけたが、なんと臨時休業。残念。

 気を取り直して「百合井温泉」を探すが、まったくわからない。地元の人に尋ねてやっとのことたどり着いた。
 そこは、予想に違わぬ小さな温泉だった。地元テレビ番組で紹介された時に、無人で素朴な湯にぜひ入ってみたいと思っていた温泉だったが、その印象は裏切られなかった。プレハブ造りの建物、防水コーティングを施しただけという素っ気ない浴槽が、地元の共同浴場という感じだった。虚飾を排した素朴さ、シンプルさが気に入った。湯は、単純泉。無色透明、無臭で味も無い。
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▲建物はプレハブ作り

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▲無人。料金箱に200円を入れる

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▲窓が一つ。洗い場は2人分

百合居温泉
私の満足度:★★★
   お湯:★★★
   景色:★
   情緒:★★★★

 温泉を出ると、一気に自宅を目指した。この途中で2000年モデルのセローのメーターが「4」並びになったのは、ちょっとうれしかった。
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▲野沢温泉の手前でメーターの数字が揃った


本日の走行距離:200km
出発:9時 帰着:16時