信州ダービー

▲新装南長野運動公園総合球技場に初めて緑とオレンジが並んだ

▲新装南長野運動公園総合球技場に初めて緑とオレンジが並んだ

 南長野運動公園総合球技場竣工1周年記念として行われたJリーグプレシーズンマッチ、AC長野パルセイロvs松本山雅FC戦を観戦した。かつては同じカテゴリーで争ったこともあり、信州ダービーも何度か行われたが、ここ数年は、カテゴリーがはっきりと分かれたために、ほぼ5年ぶりの開催となった。

▲スタンドの様子がいつもと違う

▲スタンドの様子がいつもと違う

 プレシーズンマッチということなのか、スローガンや選手名の横断幕は掲げられず、ゴール裏で躍動する大きなフラッグも持ち込まれず、対決ムードは非常に抑えられたものだったが、アウェイのゴール裏だけではなく、スタンドの約半数をアウェイサポーターが占めるスタンドの雰囲気は、異質なものがあった。信州ダービーの雰囲気がひしひしと。公式戦だったら、そうとうすごいことになりそうだ。

 さて、ゲームだが、1年で降格したものの山雅は昨年はJ1を経験、2年連続J2昇格を逃したパルセイロとの格差もあるのだろうか、前半、パルセイロが両ウイングバックを下げた5バック気味の守り重視の陣形なのに対して、山雅はレギュラー陣を出場させず、ほぼ控え組での戦いながら、失敗を恐れない若い選手が躍動し、勢いがあった。パルセイロは随所にミスも見え、三浦監督1年目ということもあり、まだ、完全に戦略が固まっていない感じが見られた。カテゴリーも一つ下だが、チームの完成度という点では、一歩も二歩も遅れている感じは否めなかった。結果も1−2で敗れてしまった。

 しかし、ワンタッチでのパスからの崩し、サイドからの駆け上がりなど、後半はいい面も見えてきた。毎回試合でスタメンが入れ替わる今のパルセイロは、チームとしての完成度こそ低いものの、選手層はぐっと厚みが増し、選手間の競争も激しく、一段レベルアップしたことは間違いないと思う。あくまで素人眼ではあるが、試合を戦うチーム戦略の浸透、完成さへすれば、今年こそJ2へ駆けあがれる感じは十分にある。今年から指揮をとる、三浦監督の手腕に大いに期待したいところだ。

 今年も頑張れ、パルセイロ。