真田の城下町で知られる松代。その外れにある日帰り温泉施設が一陽館です。
かつては、旅館も営んでいたらしいが、現在は完全な日帰り施設。湯治的な温泉で、洗い場はありません。もちろんシャンプーや石けんも準備もなく、4回ほど通いましたが、石けんを使っている人を見たことはありあせん。湯治の温泉です。だから、お年寄りも多く、さらに、1時間ぐらいつかっている人はざらです。
浴槽は男女別の内湯、混浴の露天風呂があります。内湯は動画を見てもらうとわかりますが、更衣室が、すぐ浴室という昔ながらの共同浴場スタイルです。露天風呂は、この内湯(脱衣所)から再び外にでて10mほど歩いたところにあります。まさか、いったん入ったところからもう一度外に出るとは思わなかったので、最初は、奥の扉を入って行ってしまいました。奥の扉は休憩室(別料金)につながっているので注意しましょう。
露天風呂は混浴です。バスタオルを巻いても、水着を着ていてもいいので、さすがにおねえちゃんと呼べるような人にあったことはありませんが、おばちゃん、おばあちゃんとはよく合います。浴槽は2つで、手前がぬるめです。奥は手前よりやや熱いのですが、やっぱりぬるめです。だから露天は何時間でも入っていられそうです。
実際に、いつも1時間ぐらいつかってから帰ります。私は、11月だと内湯でもう一度あたたまり直してから帰ります。長くつかったからといって、湯上がりに体がほかほかといつまでも暖かいという感じはありません。内湯は、適温です。外がぬるいので最初熱く感じますが、源泉温度が41℃なので、40℃以上ということはないと思います。
源泉は無色ですが、浴槽に溜まった湯は抹茶色に変ります。露天は濃い茶色で、10cm先も見えにくい程です。浴槽の周りや温泉成分がたっぷりと付着しています。温泉成分の濃度の濃さが一目でわかります。見るからに体に効きそうな感じがします。内湯もにごり湯ですが、抹茶色ということはありません。
露天がどれだけ濁り湯かというと、白いタオルに湯がつくと茶色く変色します。常連さんのタオルは、年期が入るほどに茶色へと変色しています。また、温泉成分が濃いので、配水管の中にどんどん温泉成分が付着し、一度配水管が爆発したそうです。その配水管は今も庭におかれています。
いろいろな面で、普通の温泉ではありません。だから、初めての人には温泉の方がいろいろと説明をしてくれます。初めてだったらぜひ聞くべきです。特におっちゃんの説明はおもしろので、できればおっちゃんに聞くことをおすすめします。
湯も、建物も、つかりにくる人たちも魅力に満ちた温泉です。長野に来て1年、ここがイチオシの温泉です。さらに、うれしいのは、バイク専用駐輪場があるところです。
加賀井温泉 一陽館
入浴料:300円
泉質:含鉄(II)-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉
私の満足度:★★★★★
お湯:★★★★★
景色:★★
情緒:★★★★★
(入浴日:2010年11月21日)