久々に白馬の温泉めぐりを行った。
往路は国道406号で鬼無里経由。国道406号は道も狭く、くねくねな上に工事車両の行き来も多い。鬼無里を過ぎると交通量はグッと減るものの、さらに道は険しくなる。ただ、昨年11月の白馬地震復旧工事のためか、峠を越えると道の改修が進んでおり、道はかなりよくなっていた。
さて温泉だが、ずいぶん久しぶりに白馬に来たので、以前行って良かった温泉を巡るのか、まだ入ったことのない温泉を巡るのか逡巡した。しかし駅前の案内板で見つけた「湯の郷白馬共通入浴券」で、計画決定。2000円で2500円分の温泉に入れる割引チケットだ。このチケットを買って、普段足が向かない料金高めの入ったことのない温泉から入ることにした。
なので、第1湯目は「古民家の湯殿」。2012年秋に古民家を移築して作られた「シェラリゾート白馬」内の温泉だ。まさにリゾートという名がぴったりのお洒落なホテルで、しかも、道路に面したところにもシェラリゾート白馬の文字しか出ていないので、「古民家」をキーワードに日帰り温泉を探すとぜったいに行き着きそうにない。ホテルも洋風な作りなので、どこに温泉があるのか、受付で訪ねて見るまではまったくわからなかった。案内される通りに宿泊棟が並ぶ芝生の庭を通り抜けると、最も奥にプールと温泉棟が現れた。
ラッキーなことに、スタッフが1名湯の確認をしているだけで、お客は僕一人、貸切状態で入ることができた。古民家の座敷部分を全部温泉にしたような広い内湯。縁側越しに北アルプスを遠望、近くの紅葉し始めの山々も美しく見渡せる。縁側部分には檜風呂、庭に降りると岩風呂もある。景色といい、建物といい、この雰囲気は贅沢そのもの。しかも貸切状態。それぞれの湯でゆっくりと足を伸ばして景色を楽しんだ。
古民家の湯殿(シェラリゾート白馬)
私の満足度:★★★★
お湯:★★
景色:★★★★★
情緒:★★★★
第2湯目は「北尾根の湯」に決めた。標高1200mの場所にあり、景色が良さそうだったからだ。これまで白馬はあまり来たことがないのでほとんど土地勘がない。観光案内所で手に入れた地図を頼りに走っていると、和田野の森というペンション&ホテル街を抜け、黒菱林道という道に入った。ペンション街は、バブル期の良きリゾート感を残した感じだった。黒菱林道は、時折、白馬の街並みが垣間見られる道で、道幅の割に交通量もあった。それもそのはずで、終点は八方池へと通じるリフト乗り場になっていて、すでに紅葉も始まっている。一瞬、リフトに乗ってみようとも思ったが、あたらめて八方池を目指すことにして今日は折り返した。
北尾根の湯まで戻ると、高原というにはちょっとせまい芝生の高台に、レストランと、ちっちゃな温泉施設が。駐車場は高原入口の道路沿いに設けられており、高原は一般車進入禁止になっていた。バイクだったので気付かず入ってしまうと、レストラン裏に止めさせてもらうことができた。
ちっちゃな温泉棟に入ると、小さな脱衣所の先に、洗い場は1つ、4〜5人入ればいっぱいになる露天風呂があった。湯は無色透明「おびなたの湯」から湯を運んで沸かしているらしい。湯よりロケーションが魅力な温泉施設だ。あいにく目の前の山には雲がかかっていたが、間近に臨む迫力は感じられた。
北尾根の湯
私の満足度:★★
お湯:★
景色:★★★
情緒:★★
最後は「八方の湯」。眺めの良さそうな天神の湯へとも思ったが、チケットの残りが900円分あったので、入浴料800円と残高をより綺麗に使える八方の湯にした。しかも、ここは昨年12月にオープンしたばかりの新しい湯でもある。
ここの湯は 無色透明でph11を超える強いアルカリ性の湯。湯につかると肌がぬるっとしてくる。今日初めて本当の温泉に入った気がした。内湯と露天があり、ガラス一枚で隔てられている。露天といっても屋根の下で、露天というには憚られる感じの作りだった。ただし、内湯は循環しているがこっちは掛け流しらしく、湯のぬるぬる度は高かった。
八方の湯
私の満足度:★★★
お湯:★★★
景色:★
情緒:★★★
3湯の湯につかり帰路についた。帰路は県道33号(オリンピック道路)を利用した。こっちは道幅も十分な平坦路で、アベレージスピードも高い。9路過ぎに出発して、14時には自宅に到着した。