麺も違えばスープも違う、ラーメンじゃない「太平燕」

念願の太平燕(たいぴーえん)を熊本市内で食べました。
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熊本城を満喫して、お腹も空いてきました。熊本城の次なる寄り道の標的は「太平燕」なる料理でした。熊本の郷土料理ということと麺料理ということだけしか、わからない未知の料理で、かねてから高い関心を持っていました。
関東では日高屋というチェーン店で、「太平燕」というノボリが掲げられていたのですが、どうしても最初は現地で食べたい、という思いがあって足を運べませんでした。常々、現地で食べないと、環境や風土もあって本当の味は、味わえないと思っているからです。出会いは最初の印象も大切です。
大平燕を求め、熊本城そばの大きなアーケードの商店街を歩きました。郷土料理だし、お手軽な麺類ですからすぐに見つかるだろうと思っていましたが、まったくなし。荷物を熊本城そばのバスセンターのコインロッカーに置いてきたのに、どんどんそこから遠くなります。
地元の人を捕まえて聞いてみるのがいいのでしょうが、初めての土地は、とにかく自分で歩いてみたいという気持ちも強い寄り道好きなので、時間のあるうちは歩き回ります。
脇道にも飲食店街があるので脇道に入り込むと、見覚えのある看板が飛び込んできました。
それは、
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桂花ラーメンです。東京でも新宿や渋谷にお店があって、一時期よく行っていました。そろそろそろと近づいてみると、そのショーケースの中に大平燕がありました。
お腹も限界に近づきつつあったので、迷わず入って大平燕をいただきました。
見た目は「ちゃんぽん」とあまり変わりませんが、麺とスープはまった違います。麺は春雨っぽく、スープはとんこつなどのラーメン風ではなく、中華スープです(とんこつスープもあるそうです)。野菜などの具もたっぷり、あっさり目のスープで、おいしくいただきました。
中国福建省福州市に同名の料理があり、これを明治時代に華僑の方々が日本に伝え、アレンジしたもののようです。詳細は定かではありません。
熊本では、給食のメニューで普通に出てくるようです。
最近でこそ、カップ麺にもなっていますが、25年前、僕が福岡に住んでいる頃、その名前を聞いたことはありませんでした。ちゃんぽんは、福岡のどこにでもあったように記憶しています。その知名度は熊本限定でした。
味はおすすめです。低カロリーということもあって、これから、もっと知名度がアップするのではないでしょうか。熊本県観光サイトでは、東京で食べられるお店も紹介しています。

[太平燕について]
熊本県観光サイト「なごみ紀行」:大平燕の紹介ページ
Wikipedia:http://ja.wikipedia.org/wiki/太平燕
太平燕の本家「紅蘭亭」:http://www.kourantei.com/