クロスカブ2日目

 初のツーリング先に選んだのは我家から30kmほど離れた高山村。

 我が家を出ると犀川沿いの堤防道路へ。信号機もほとんどない快走ルートで、50だと流れにのるのがちょっと怖い高速ルートだ。何速で、何キロぐらいまで引っ張ればいいのかまったくわからない状態で、ギヤチェンジもまだまだギクシャク状態で走り出した。

 ステップ位置が決まらない。右足はキックペダルが気になるし、左足はチェンジペダルが気になる。クルージング中は、大きめのステップの外側に足を置くようにした。そうか、それでステップは左右に幅広なのかとも考えた。外側に足を置けば、キックペダルもチェンジペダルも気にならない。

 ギヤチェンジのタイミングを探りながら、高山村までの道を走る。須坂をすぎ、フルーツラインから高山方面に折れると、道はやがて上り勾配になる。平坦な道ではトルク感も十分と思っていたが、さすがに110ccの非力感を感じる。慣らしなので、エンジンをぶん回さないようにしているせいもあるかもしれない。慣らしなので上りはここまで、山田温泉大湯でバイクを止め、ひとっ風呂浴びて、引き返すことにした。

大湯の前にある「つかれもなやみもあつい湯にずんぶり」山頭火の句碑。熱い湯に癒さる
入り口には大きな立て札が。入浴の際は検温し、連絡先を書き残す
山田温泉大湯で折り返した

 大湯では、新型コロナウイルス感染防止対策として、検温(カメラみたいなので測る非接触タイプ)、連絡先(電話番号)の記入を行なっていた。幸い8時半という時間からか、入浴客は僕ひとり。後から地元の人らしいおっちゃんが入ってきたきりだった。

 久々の大湯はやっぱり熱い。ぬる湯につかって体をならす。しかし、なんと料金が300円からいきなり400円に値上がりしていた。一気に100円アップ(3割増)は上げすぎじゃないですか。と思ったが、基本が安いのでこのご時世仕様がないことなのかもしれない。

 大湯からはしばし下り区間。非力なブレーキという一部世間の評判も耳にしていたが、常用域では十分なブレーキ性能だ。さすがにディスクブレーキほどのカチッとしたフィーリングはないが、制動力は十分、問題はない。

 走り始めると、まだまだ走り続けたい衝動にかられ、小布施方面に下り、さらに北上、中野市、信濃町を経由し戸隠まで足を伸ばした。

 これだけ走るとさすがにギヤチェンジのコツが見えてきた。スロットルオフは、アクセルレバーから手を離す。一息置いて前方のギヤペダルを踏み込む。じわっとアクセルを開ける。急ごうとせず、ゆっくりとやればギクシャクしない。

 信濃町からはアップダウンのあるワインディング。回転数を押さえながら走ると、小排気量の非力さをまたまた思い知らされる。戸隠から長野市街に戻る、浅川ループラインは気持ちよく下れると思ったのだが、前のトラックに詰まってしまい、程々にしか走れなかった。残念だが、新車のクロスカブ には優しくできたのかもしれない。まだまだ、消化不良な初ツーリングだった。

 ところで、巷で騒がれている「GO TO トラベル」キャンペーンだが、信濃町の小林農園に近づくと、車の多さに驚いた。今日は金曜日で平日のはず。スタートしたキャンペーンの効果なのか県外ナンバーが多い。新型コロナウイルスの第2波が来たと騒がれているが、長野の観光は少しずつ活況を取り戻している。戸隠神社中社、宝光社と参拝したが、そこにも県外ナンバーが半数を占めていた。

戸隠神社中社を参拝
戸隠神社中社を参拝
中社の手水舎。ひしゃくはなくなり、杉?のストローから流れ落ちる水で手を清める
宝光社の鳥居。ここから200段程の石段をのぼる