首位岐阜に逆転勝利、強さは本物だ!

アップの様子。7時スタートのナイターになる
▲アップの様子。7時スタートのナイターになる

 J1独走中の川崎との天皇杯でのPK戦まで持ち込んだ惜敗以後、パルセイロの戦いは劇的に自信に満ちてきた。リーグ戦で1勝3敗5引き分けの冴えないチームが大きく生まれ変わった。天皇杯では、タイトなスケジュールからもあるのだろうが、スタメンを9人入れ替えた。これまで控え組だった選手たちの活躍もチームに与えた影響は大きいはずだ。

 川崎戦からスタメンを5人入れ替えて臨んだ中3日の鳥取戦は8−1の大勝。ここまで得点力に苦しんでいたのが嘘のようだった。次戦の首位を争う好調の富山にも4−0と快勝した。しかしだ、次戦の沼津戦が微妙だった。アディッショナルタイムに劇的ゴールで競り勝ったものの、また引き分けかと思わせる展開が続いた。沼津は、パルセイロより下位に位置しており、上位には強いが、下位に取りこぼす、昨年までの悪い状況も頭をよぎった。この勝利が実力の現れなのか、得点力不足の状況に後戻りしたのか、大いに迷う。個人的な印象だが、昨年からスタメンが固定されてくると停滞してしまうような気がしていた。8−1の大勝以来、メンバーは固定されている。

 だから、今日の戦いは重要だと思えた。

 しかし、迷いは喜憂だった。先制された前半戦こそ攻め倦んだ感があったものの、後半は岐阜を圧倒していた。後半投入された宮阪選手が、とてつもなく効いていたように思えた。前半は、右サイドで押し込んでも球回しがうまくいかず、そこでフィニッシュまで持ち込めない感じだった。右サイドから得点は生まれなかったが、宮阪中心に右サイドでボールをキープ出来たことが、攻めの形を作る時間を稼いでいたように思えた。何度も何度も決定的な瞬間があり、ゴールの匂いはどんどんと高まった。吉村、佐野の攻撃的な二人が投入され、結果につながった。後半のパルセイロの戦いをみて「強さは本物」だと実感できた。チャンスの場面では、ゴール前に複数の選手が詰めている。守りを固める岐阜の上をいく攻撃力は明らか。攻めの形は整っている。次戦が楽しみで仕様がない。

▲勝利を分かち合うラインダンス「シャナナ」も条件付きで再開された